ぽぷらの小説

「7人の小人」というBL小説を書いています。2日に一度更新目標!

7人の小人

何がやばいかって、ユニット内恋愛をしていることがやばいんじゃない。いやもちろんアイドルとして、グループで活動している身としてはそれでも充分やばいのだが、問題はそれ以上である。

なんせ俺達は男性アイドルユニット、つまり、メンバーは男しかいないのである。

もうこれでおわかりいただけたであろう。そう、世間一般でいうボーイズラブというやつである。

しかもカップルはユニット内に1組だけではない。3組である。

メンバーは全部で7人だから、1人以外は全員恋人同士ということになる。

じゃあその組み合わせはというと...

「ねえ零司、今日の俺もイケてた?」
「ああもちろんだ。お前が一番かっこよくて綺麗だよ」
「やっぱりね。さすが零司、よくわかってるよね」
「当たり前だろ。もはやお前が好きすぎてどうしようもないんだ。なあ祐月、今夜また襲ってもいいか?」
「ふふふ。もちろん。嫌がるわけないでしょ」

そう、1組目はリーダーで最年長の笠原零司と東城祐月である。

この2人は年齢的には1歳差だが、共に最年長組ということで、恋愛に関しても他の4人とはちょっと違う大人っぽさとか、色っぽさみたいなものがある。

零司さんはリーダーでしっかり者、俺達年下組のことをいつも1番に考えてくれているすばらしい人だ。しかも寮以外では仕事でなくても絶対いちゃいちゃしないなど、公私の区別をしっかりしてるし、芸能人としての常識もしっかりもってる。

祐月さんは誰もが見惚れるような美形男子で、その類いまれなる美貌のために撮影系の仕事を多く抱えている。
あまりに美しすぎるのでもはや誰も「祐月さん」なんて呼ばない。ファンの間では基本的に「ゆづさま」で通っている。
ファン対しては常に王子様スマイル全開で色気ムンムンで女性たちからキャーキャー言われまくってる、絵に描いたような完璧アイドル、なのであるが、実は裏ではめちゃくちゃ毒舌である。ファンには「僕は皆さんの彼氏です」アピールをし(ミッキーマウスか)、全力の王子様スマイルでお手てフリフリする理想のアイドルを演じているが、仕事以外の場面ではめちゃくちゃ毒を吐く。まあつまり二面性っつーやつがすっげーあるタイプである。だがプロ意識が高く、何事にも決して手を抜かないし、零司さん同様恋愛に関しての公私もはっきり分けているため2人の関係が世間に知られてしまう心配はない。
零司さんは祐月さんだけでなく、メンバー全員に対して優しいため(もちろん祐月さんには特別に優しいが)、他のメンバーからも慕われており、好かれているのだが、そんな零司さんを独占できるという権利を充分に発揮しているのが祐月さんなのである。