ぽぷらの小説

「7人の小人」というBL小説を書いています。2日に一度更新目標!

7人の小人

そして2組目のカップルは...

「あ~疲れたぁ。お腹空いたぁ。ねぇ仙ちゃ~ん、なんか食べに行こうよぉ~」
「おいおい、久々に全員揃っての仕事だってのに2人だけでか?せっかくだしたまにはみんなで...」
「いいじゃ~ん、仙ちゃんと一緒なのだって久々だしぃ~。2人で行こうよぉ~」
「ったく、仕方ないなぁ~。よしわかった、食べに行くか、ハル。何が食べたいんだ?」
「うーんとねぇ、ハンバーグ。でっかーいの食いたい」
「わかったわかった」
「やったぁ~。えへへ、仙ちゃんのおごりぃ~」
「いや待て待て。食べに行くとか言ったが、おごるとは一言も行ってないぞ。ハルもちゃんと稼いでいるんだから、飯くらい自分で払え」
「えぇそうなのぉ~?な~んだ。ちぇっ。仙ちゃんのケチ~」

そう、逸瀬悠人と鑑仙太郎である。

この、語尾に毎回「~」がつくうざい話し方の人物がハル、こと逸瀬悠人である。話し方を見てわかる通り、あざとさ100%、女子でいうぶりっこキャラである。ついでに話し方と合って見た目も女性っぽい、綺麗で可愛らしい顔立ちをしているため、女性ファンからは絶大な人気がある。しかしまあ綺麗な薔薇には棘があるというもの。祐月さんほどではないがこの人もかなりの毒舌だ。嫌なことがあればすぐ口や顔に出すし、本当に腹が立った時は仙太郎の兄貴に愚痴をぶちまけて、最終的には慰めてもらっているようなタイプだ。あとめちゃくちゃ甘えるのが上手い。先ほどのやりとりのように、仙太郎の兄貴にはいつもなんやかんやと甘えている。グループの中で3番目とは思えないほどの甘えっぷりである。

そしてそんな悠人さんを甘やかし、時には少しだけ厳しくたしなめる、それが仙太郎の兄貴だ。先ほどから気になっていたかと思うが、俺がこの6人の年上メンバーの中で唯一兄貴と呼ぶ存在である。何でそんな呼び方するかって?尊敬しているからである。気分屋の悠人さんの愚痴をいつも聞いてやり、慰めもし、頼み事やわがままも聞いてやるが、度が過ぎた場合はきちんと叱り...とストレスの絶えない生活を送っている人物なのである。その上真面目で頭もよく、日本でも5本の指に入る某エリート大学に通い、学科でもトップの成績を誇っている。幼い頃から剣道をやっていたせいか運動神経もよく、そーゆー系のバラエティにメンバー全員で出演しても一番活躍するタイプだ。わがままで気分屋な恋人に振り回されながらも私生活を器用にこなす、本当にすごい人だと思う。しかもいつも穏やかで人当たりもよく、まるで仏のような存在である。(いやそれは言いすぎか?)
だが安心してほしい。この人もしっかりストレス発散はしている。あまりにも腹が立ったり悩み過ぎて迷宮にはまった時は、竹刀を狂気のようにふり回すことで発散させているからである。(正直かなり危険だとは思うが)

因みにこの2人はそれぞれ三男、五男であるが、年齢的には同い年である。そしてどう考えても仙太郎の兄貴が年上ポジションだが、実は悠人さんの方が生まれ月が早いというのが驚きである。この同い年カップルはうちのグループの中で最もいちゃつく頻度が高く(主に悠人さんの方だが)、扱いが大変である。